普通のあせもだと思っていたのに、気づいたら一気に全身に広がってきた!
・ブツブツの発疹がどんどんできて・・どうしたらいいか分からない
・見た目も気になるけど、何よりかゆくてたまらない!
・かゆくてゆっくり眠ることもできない!
もしあなたやあなたのお子さんがこんなお悩みをお持ちなら、この先も読んでいただけましたらと思います。
今回はあせもが全身に出る原因や対処法をご紹介しますので、是非参考にしてくださいね。
目次
あせもが全身に広がる原因は?
人は汗を大量にかくと、皮膚にある管から外へ汗を出そうとします。
しかし汗は同時に、皮膚自体をやわらかくふやけた状態にしてしまいます。
こうなると、汗を外へ排出する管はふやけた皮膚でふさがってしまうのです。
行き場をなくした汗は中でたまってしまい、炎症などの症状を引き起こしてしまいます。
これがいわゆる「あせも」ですね。
この管は全身のいたるところにありますので、あせもがあちこちにできてもおかしくはありません。
とくに乾きにくい場所である、首周り、頭、ひざの裏、下着で覆われているところはあせもができやすいですよね。
ではあまり汗をかかない場所にまであせもが広がり、強いかゆみを伴う時はどのようなことが疑われるのでしょうか?
とびひ
これは夏に子供がかかりやすい皮膚疾患のひとつです。
普段から皮膚には黄色ブドウ球菌が存在しますが、これがあせもの掻き傷から感染して起こります。
とびひになると膿を持った水ぶくれができ、この膿の中に毒素をもった菌が存在します。
水ぶくれを触れただけで他の場所にも感染し、全身に広がるケースもあります。
あせもだと思い、何も知らずに湿疹の手当をしていた大人にまで感染することもよくあります。
自家感作性皮膚炎
あせもが悪化し、この時に適切な対処ができていなかったことが原因で起こる皮膚疾患です。
悪化した皮膚の炎症が強くなり、炎症から守ろうと血液中のリンパ球が活発に働きます。
外部から入り込んだウイルスや細菌を排除するため、活性化したリンパ球はリンパ液とともに全身に運ばれます。
増えすぎたリンパ球は免疫機能を過剰に働かせ、かゆみを伴った発疹が体のさまざまな場所へ広がってしまうのです。
一気に全身に増えてしまった場合、自家感作性皮膚炎の可能性が高いです。
炎症が広がった時の対処法と治療について
まずあせもが出だしたなと感じたら、早目に対処することが大切です。
適切な処置をおこなわないと、さきほどお話したような「とびひ」や「自家感作性皮膚炎」を引き起こしてしまいます。
基本は風通しのいい状態で、エアコンなどを利用して汗を抑えることから始めましょう。
また皮膚を清潔に保ち、下着の素材にも気を付けてください。
吸収性、速乾性に優れた素材の下着を着用し、皮膚を汗の炎症から守りましょう。
とびひの場合の対処法
とびひなら、水泡や膿疱を目で確認することができます。
患部をとにかく清潔に保つことが重要で、他の部分に移らないようにガーゼなどで覆います。
タオルや寝具も家族で共有することはせず、感染を広げないように気を付けましょう。
また爪も短く切っておくことも、感染を抑えるために必要です。
そして自己判断で市販の薬を使用することは避け、必ず皮膚科を受診して抗生物質の塗り薬を処方してもらってください。
自家感作性皮膚炎の対処法
そして自家感作性皮膚炎ですが、なかなかあせもと見分けがつかないことがあります。
きっかけとなるあせもができて、しばらく経ってから1㎜程度の強いかゆみをともなう小さな発疹が現れます。
手足や顔面、胴体など全身に次々と現れますので、なかなか治りにくいのが特徴です。
このような症状が出たなら、速やかに皮膚科へ行きましょう。
おもに炎症をやわらげるステロイド剤と、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬で治療します。
もしジクジクとした水分を含んだ発疹であれば、乾燥させるために亜鉛華単軟膏を使用することもあります。
またあせもだけが原因であるとは限らない場合もありますので、きちんと診察してもらってください。
自家感作性皮膚炎は繰り返しやすい皮膚疾患です。
あせもが悪化して体の免疫機能が過剰に反応して、必要以上のリンパ球を作り出してしまう状態が続いていると再発しやすくなります。
この点にも気を付けましょう。
生活リズムを見直すことも治療の一つです
あせもになることは仕方ないとしても、それが悪化するのは免疫機能が低下していることと関係しています。
ストレスを感じたり、疲労がたまった状態だと、人の免疫力は低下してしまいます。
発疹が悪化することも、実はここに原因があることが多いのです。
免疫力を上げるためにも以下のことを気を付けてみましょう。
・食事で免疫アップ
・簡単で適度な運動を取り入れる
・質のいい睡眠を心がける
・体温を上げる工夫をする
食事で免疫アップ
免疫細胞の約7割は腸内にあるので、腸内の善玉菌を増やすことが大切です。
そのためにも、食物繊維やミネラル、発酵食品を積極的に摂りましょう。
また抗酸化作用の高いビタミンも、免疫力を高めてくれます。
バランスのいい食事内容で、免疫機能をアップさせていきましょう。
簡単で適度な運動を取り入れる
適度な運動で筋肉を鍛えると、体温も上昇し免疫力も高まります。
ウォーキングやラジオ体操など、普段からできる範囲で心がけてみてください。
就寝前のストレッチだけでも構いません、習慣化していくことがコツです。
質のいい睡眠を心がける
睡眠不足は自律神経を乱す原因となります。
自律神経の乱れは免疫力低下を招き、発疹が治りにくい体質になります。
夜更かしはせず、寝る前の飲食も避け、質のいい睡眠をとるようにしてください。
体温を上げる工夫をする
体温が1度上がると、免疫力は5倍になると言われています。
運動や入浴で体温を上げること、また温かいものを飲食するようにしましょう。
人によってはストレスを感じていたり 疲労がたまっていたりすると、 発疹が悪化してしまうそうです。
つまり、免疫機能が低下するような事が起きると治りにくくなるということですね。
食事のバランスや睡眠時間、運動や趣味でのストレス発散など、健康な心身を保つためにもう一度ぜひ考えてみてください。
まとめ
今回はあせも、そして全身に広がる発疹についてのお話でしたが、いかがでしたか?
少しでもお役に立てたなら嬉しいです。
たかがあせもと思っていては、その発疹は別の皮膚疾患につながる可能性があるのです。
全身に出た発疹は、放置した分だけひどくなり、治療にも時間がかかるようになります。
あせもが全身に広がったと感じたら、市販薬を塗って様子をみるのではなく、まずは皮膚科へ行きましょう。
そして免疫機能を整えるために、自分のライフスタイルについても見直し、ゆったりと過ごしてみてくださいね。
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