辛いものを食べた数時間後や翌日、お腹が痛くなったり下痢を起こしていませんか?
いつも同じような症状になる人も、初めての人も、原因は「激辛料理」の可能性が高いです。
まずは、今の痛みや苦しさを何とかしましょう!
このページでは、
・辛いものでお腹を壊した時の正しい対処法
・辛いものを食べて下痢や腹痛が起こる原因
・食べる前に摂ると辛いものの影響を少なくしてくれる食材
などを中心に紹介していきます。
これを読めば早く体が回復しますし、同じことを繰り返さなくて済むようになります!
目次
辛いもので下痢や腹痛が起こったときの対処法
辛いものを食べたあとに下痢や腹痛を起こしてしまったとき、一番大事なのは、「まず胃腸を休めること」です。
胃腸の事を思って、
①絶食して胃腸を休める
②消化の良い食事
③胃薬を飲む
④病院へ行く
この順番で考えてみてください。
①絶食して胃腸を休める
食べなくても我慢できるようなら、
・1~2回、食事を摂らずに胃腸を休める
・カフェインのないお茶や水など水分は摂る
これをしつつ、しばらく様子をみます。
②消化の良い食事
もし、絶食してよくなってきた場合や何か食べたい時は、
おかゆ、柔らかく煮たうどん、りんご、脂肪分の少ない料理、暖かいミルクなど胃腸にやさしいものを少しずつ食べましょう。
ポカリスエットを常温の水で2倍くらいに薄めたものも良いですよ。
冷たいものや熱すぎるものは避けて、下痢があるときは特に脱水症状を防ぐため、水分をこまめに摂ってください。
③胃薬を飲む
絶食や胃腸にやさしい食事でもなかなか良くならないとき、より早く治したい時は、「胃粘膜を整える」効能がある胃薬を飲んでみましょう。
ドラッグストアで手に入れるなら、「セルベール」などが有名です。
ただ、薬を飲んで痛みが軽くなっても、胃が荒れていることには変わりないです。
痛みが軽くなっても、しばらくは胃腸にやさしい食事を続けたほうがいいですよ。
④病院へ行く
もしも上記の①~③を試しても、
・1~2日間しても良くならないとき
・痛みが激しい時
このような時は、念のため消化器科を受診してください。
内科でも診てくれるますが、消化器科の方がより専門です。
昔は辛いものを食べても平気だった人が強い胃を取り戻すには
「元々辛いものが好きでよく食べていたのに、最近腹痛や下痢が起こるようになった」
こんなことはありませんか?
これは「胃粘液」の量が、年齢とともに減少していくために起こります。
カプサイシンを始め、胃酸など様々な刺激から、胃粘膜を守っているは「胃粘液」です。
だから、これが減ると当然ですが、カプサイシンの影響を受けやすくなります。
「じゃあこのまま、ずっと辛いものを食べるたびに具合が悪くなるのか?」
とちょっとがっかりしてしまった人は、ぜひ胃粘膜の強化をしてみてください。
*胃の調子が戻ってからにしてくださいね。
胃粘膜を強化するのはムチンとビタミン
ムチン(ムコ多糖類)と言う成分は、胃粘膜を強化して、胃壁を保護する働きがあります。
ムチンは元々体の中にありますが、これも年齢とともに減少していきます。
またビタミンA、ビタミンE、ビタミンCも胃の粘膜の強化に役立ちます。
ですから、ムチンやビタミンがたくさん含まれる食材を普段から意識して摂りましょう。
ムチンを多く含む食材
納豆、山芋、里芋、明日葉、オクラ、なめこ、レンコン、モロヘイヤなど。
ネバネバ系の食べ物に多く含まれています。
ムチンは水溶性の成分なので、加熱調理すると外に流れ出てしまいます。
ですからなるべく生で食べるのが効果的です。
特に納豆はムチンが多いですよ。
なかなか食事からムチンを摂るのが難しい時は、
ムチン(ムコ多糖類)たっぷりのサプリメントで代用してみてください。
ビタミンAを多く含む食材
鳥レバー、うなぎ、卵、すじこ、
モロヘイヤ、人参、春菊、小松菜
ビタミンEを多く含む食材
モロヘイヤ、ウナギ、カボチャ、アーモンド、ほうれん草、
赤ピーマン、イ カ、ぶり、鮭、アボガド
ビタミンCを多く含む食材
柿、ネーブルオレンジ、ブロッコリー 、赤ピーマン、イチゴ
小松菜、ほうれん草、モロヘイヤ
ここまで見ていただくとわかりますが、胃の強化には、モロヘイヤが最強ですね。
ムチンやビタミンA、C、Eが全部入っています。
これらの食材をバランスよく摂るのが難しい時は、ひとまず「モロヘイヤ」だけは食べておきましょう。
辛いものを食べるとなぜ下痢や腹痛が起こるか
辛いものを食べて、お腹に下痢や腹痛などを起こす原因は、料理に使われているカプサイシンです。
カプサイシンは主に唐辛子に入っていて、まさにあの辛さを出すものです。
あなたもお腹が痛くなる前に、赤い唐辛子が入った料理などを食べていることでしょう。
このカプサイシンの影響をどれくらい受けるのかは、とても個人差があります。
カプサイシンで腹痛が起こるメカニズム
自分の許容範囲以上のカプサイシンを摂ってしまうと、粘膜が傷つき胃や腸を荒らすことになります。
唐辛子を触った手で、目など粘膜部分を触ると、びっくりするほど痛いです。
(私はうっかりやったことがあります)
これと同じことが胃の中や腸の中で起こるわけですね。
カプサイシンで下痢になるメカニズム
カプサイシンは自律神経の1つである交感神経を緊張させます。
すると、腸の蠕動運動が活発になり、便がすぐに送られてしまいます。
すぐに送られた便は、大腸で水分がしっかり吸収されないままで出るので、下痢になるのです。
辛いものを食べたあとに腹痛や下痢になるのはこういうメカニズムです。
カプサイシンの影響をやわらげるには?
辛いものを食べて腹痛や下痢を経験していても、「それでもまだ食べたい」という人も結構いると思います。
まずは自分がどれくらいの辛さのものなら、体に影響を受けないのかを知ることがとても大切ですね。
食べるたびに胃や腸が荒れて、下痢や腹痛を起こしていてはやっぱり体に良くないです。
そして、カプサイシンの影響をなるべく少なくするためには、辛いものを食べる前に
チーズ、牛乳、ヨーグルト、スキムミルクなどの乳製品を摂るとよいです。
これは乳製品に含まれるカゼインというたんぱく質が、胃酸とくっついて胃壁に張り付きバリアのような働きをしてくれるからです。
「今日は辛いものを食べる」そんな日は、食事前に牛乳を1杯飲んだり、ヨーグルトを1パック食べたりしてみてください。
ただし、大人は乳糖不耐性症の人が多いので、牛乳を飲み過ぎると下痢になることがあります。
普段飲んでいないなら、ヨーグルトにしておきましょう。
口の中の辛さを和らげるには?
カプサイシンの辛さは、クエン酸などの酸味を口に含むと和らぎます。
レモンジュース、レモネード、ラッシーなど酸味のあるものがメニューにあったら、ぜひ一緒に頼みましょう。
また上記で紹介した乳製品も、舌の粘膜を保護してくれるので、辛味が和らぎます。
逆に水にはカプサイシンは溶けないので、いくら飲んでも辛味は弱まりません。
カプサイシンを摂り続けているとどうなる?
腹痛や下痢など辛い思いをしても、「やっぱり辛いものが食べたい!」という人も多いです。
カプサイシンは少量なら体に害はないんです。
でも、腹痛や下痢などを繰り返すくらい摂っていると、病気の原因になることもあります。
・胃に穴が開く
・精神疾患
・胃がん
などが関係してきます。
胃に穴が開く
辛いものを摂り過ぎて粘膜が傷つくと、場合によっては、胃に穴が開いて激痛が走ることもあるんです!
(これは救急車で運ばれるレベルです)
そして吐血することもあります。
急に大量の激辛料理を食べるようなことはやめましょう。
精神疾患
唐辛子をふんだんに使った料理を食べる国では、カプサイシンを毎日摂り過ぎて、精神疾患になる人が多いです。
人間の体は、辛さ(=痛み)を感じると脳や神経を守ろうとアドレナリンが分泌されます。
このアドレナリンがあまりに多いと、脳や神経がダメージを受け、精神が病んでしまうのです。
胃がん
唐辛子をたくさん食べる人の方が、胃がんのリスクも高くなるそうです。
これは、幾度となく胃粘膜が荒れた結果、ガン化するからです。
辛いものを食べる時に気をつけること
辛いものを食べる時は、食べ過ぎないこと大切ですが、自分の体調と相談することも大切です。
カプサイシンは粘膜を傷つけますから、喉が痛い時に食べると余計に痛くなります。
また胃の調子が良くない時も、刺激になり影響を受けやすいので避けたほうが良いです。
普段は大丈夫でも体調によっては、いつもと違う結果になるかもしれません。
肛門がヒリヒリするのも唐辛子のせい?
カプサイシンは油に溶ける性質を持っているため、油と一緒に摂るとカプサイシンが油に溶け出します。
(ラー油を想像するとわかりやすいですね)
こうなると、油に乗って胃や腸だけでなく、肛門にまで運ばれてしまいます。
辛いものを食べた翌日に、お尻がヒリヒリと痛くなったら、前の日に食べた料理の中のカプサイシンが腸の粘膜を刺激しているのです。
特に痔を持っている人は、悪化する可能性があるので注意してください。
まとめ
激辛料理のあと、お腹が痛くなったり、胃がムカムカしたり、下痢がひどくなったら、
1.食事を抜いて胃を休める
2.消化の良い食べ物を少しずつ食べる
3.胃粘膜を増やす胃薬を飲んでみる
4.内科か消化器科へ行く
この順番で、傷ついた胃を回復させてあげてください。
また、これからも食べるよって人は、胃の粘膜をぜひ強化してみてください。
でも、体のことを考えて、激辛料はほどほどに・・・
少量のカプサイシンなら、代謝をアップさせたり、胃粘膜の血流を増やし、逆に胃粘膜を保護する働きに変わるのですから・・・
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