一時コーヒーは健康によくないといわれていました。
コーヒー豆を炒(い)る工程から、コーヒーがすい臓がん・膀胱がんになると報告されたり、胃にダメージを与え、胃潰瘍の原因とまで言われた時期がありました。
しかし今では逆に適度なコーヒーは、肝臓がん・大腸がんの防止、コレステロール値を下げ心臓病を防ぐ、動脈硬化予防、B型肝炎予防、肝機能改善などなど多くの健康効果が報告されています。
ところが、「コーヒーを飲み過ぎると腹痛や下痢を起こす人がいる!」ということを全く知り
ませんでした。
日常生活にコーヒーは欠かせないと思っている人にとっては、信じられないことです。
なぜそのようなことが起こるのか、原因と対処法を調べてみました。
目次
なぜ一部の人でコーヒーを飲むと腹痛・下痢がおこるの?
コーヒーのコーヒーたるゆえんはコーヒー成分のカフェインです。
このカフェインが交感神経を刺激し、胃の中で胃酸分泌(ぶんぴつ)をうながします。
胃酸には胃の中の食物を消化する役目があるのですが、人によってはカフェインで過剰に胃酸が出てしまい、胃壁をあらしてしまい腸にも腹痛というダメージ、ひどい時は下痢をします。
またコーヒーはコーヒー豆を炒って作られますが、一般に豆には油が含まれています。
特にコーヒーの油は酸化しやすいのです。
質の悪い豆・淹(い)れて時間がたったコーヒーは酸化して酸っぱくなっています。
これも腹痛・下痢の原因になります。
曳(ひ)きたてのコーヒー豆を使って、時間をおかずに飲むことがポイントなのです。
また少量のコーヒーでは腹痛・下痢がおこらない人でも、多量に飲んだり、体調がすぐれない
ときに腹痛・下痢がおこることがあります。
しかし前述のコーヒーの「優れた健康効果」を考えると、コーヒーを飲めるような体調を作り
出す方がよいのでしょう。
腹痛・下痢への対処法は?
前述のとおりカフェインは体に良いのですが、個人差があり、敏感な人は胃酸が出過ぎてそれが胃の粘膜を荒らしてしまうのです。
ですから、胃酸が過剰に出過ぎない程度に
*薄めのコーヒーにして飲む
*胃の粘膜を守るミルク・牛乳と一緒にコーヒーを飲む
*コーヒーだけ飲むのでなく、食後とか胃に食べ物が入っているときに飲む (特に胃の粘膜保護には山芋・納豆・オクラなどのネバネバ食材ムチンが有効!)
ということを心掛ければ、カフェインのプラス効果を体に取り込めます。
またコーヒーを飲んで、腹痛で苦しんでいる人がいたら直ちにカフェイン成分を体内で薄める必要があるので、
*水をコップ1杯以上飲む
*荒れてしまった胃の粘膜を修復するのに牛乳を飲む(これはカフェインを肝臓で解毒しているとき、肝臓の負荷を和らげるのにも有効)
ことを実行することです。
下痢への対処法
*お粥と梅干しで消化の良い食事をとります。
*胃の粘膜が痛んでいるので、粘膜修復ができる食材(前述)を積極的に取り入れます。
まとめ
残念ながらコーヒーの飲み過ぎで腹痛や下痢を起こす人が少なからずいます。
この原因と対処法を調べました。
一般にコーヒーのすばらしい健康効果が広まっている中、コーヒーを飲めない人でも胃に負担をかけない飲み方が考えられます。
ぜひあきらめないで、健康によいコーヒーを積極的に飲むことを試みて欲しいものです。
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