頭痛の要因はさまざまですが、突然おう吐をともなうはげしい頭痛が起こり、常用薬が効かないような場合には、脳出血など重大な病気がかくれていることがあるので、医師の診断が必要です。
そうではなく、頭痛の起こっていないときは元気で、起こっても薬を飲んで安静にしているといつしかおさまる、といった状態がくり返し起こることを慢性頭痛と呼びます。
目次
慢性頭痛
◇緊張性頭痛…筋肉が収縮し、首筋から後頭部にかけてズーンと鈍い痛みが起こる
◇片頭痛…脳の血管がいったん収縮して、そのあと過度に拡張するために起こる
◇群発性頭痛…季節の変わり目などに集中的に頭痛発作が起こる
これらが混在して起こる混合性頭痛もあります。
いずれの頭痛も、仕事や対人関係の悩み、不安といった精神的ストレスや疲労、不眠などが発作の起こるきっかけとなるほか、雨天などの天候や、飲酒が誘因となることもあります。
ビタミンEやIPAで脳内の血液循環をよくする
慢性頭痛の多くは、血液循環の改善で緩和されることが多いようです。
血液循環の改善には、ビタミンEやIPA(イコサペンタエン酸)が効果的です。
◇ビタミンEを含む食材
さば、うなぎ、アーモンド、かぼちゃ、ヒマワリ油、いわし、ヘーゼルナッツ、アボカド、ほうれん草、ブロッコリー
◇IPAを含む食材
かつお、いわし、さば、あじ
神経伝達物質をつくるトリプトファンをとる
神経伝達物質、セロトニンを脳内でふやすことも、頭痛をやわらげるのに役立つのではないかと考えられています。
セロトニンは、必須アミノ酸の1つであるトリプトファンがビタミンB6、ナイアシン、マグネシウムとむすびついてつくられます。
これらの成分を含む食品をじょうずに組み合わせてとるといいでしょう。
◇トリプトファンを含む食材
牛乳、アーモンド、チーズ、バナナ
◇ビタミンB2を含む食材(トリプトファンの働きを助ける)
まぐろ、さけ、さんま、レバー
◇ナイアシンを含む食材(トリプトファンの働きを助ける)
かつお、ぶり、ピーナッツ、さば、いわし、レバー
◇マグネシウムを含む食材(トリプトファンの働きを助ける)
アーモンド、ひじき、カシューナッツ、大豆、納豆
酵素を豊富に含む食品を摂る
酵素は消化のために使われるので、酵素のない食事をすると、その消化吸収のために、身体にある酵素が使われて奪われていきます。
酵素が不足してくると、頭痛をはじめとしたさまざまな体調不良、病気につながります。
酵素の豊富な食品として、発酵食品があります。納豆、漬物、キムチ、ヨーグルト、発酵バター、塩麹などです。
水分補給
血液循環をよくするためには、1日1.5リットル~2.5リットルの水分補給が必要です。
水分補給には、水、白湯の他に炭酸水もおすすめです。炭酸水は一般に、血管を広げて血流を良くします。
血管の細胞が炭酸に反応して、より酸素を得ようとして血管が広がるのです。
欧州では、炭酸温泉を健康のために飲む習慣もありますが、それもこのような理由からです。
炭酸水を飲む場合は、砂糖なしがおすすめです。
毎日のことですので、カロリーゼロではなく、完全に無糖、100mlあたり0カロリーがいいでしょう。
よく噛んで食べる
一口当たり30回噛むのが理想です。ほとんどの人は、5~6回ぐらい噛んだら飲み込んでいるのではないでしょうか。
食物は口に入った途端に、消化吸収が始まります。唾液も消化液で、よく噛むことが機械的な消化の始まりです。
つまり、よく噛むことは、胃腸の負担を軽くします。早食いすればするほど、そのたびに内臓に負担がかかります。
早食いしてしまうと、血糖値が十分に上がって満腹感を感じる前に、食べ過ぎてしまいます。
結果的に血糖値が上がりすぎて、血液がドロドロ状態となれば、ひいてはそれが頭痛の発症へとつながりかねません。
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