風邪は、ウイルスの感染などによって起こる鼻、のどなどの上気道の急性の炎症です。
ふつうは、自然に治りますが、こじらせると、気管、気管支、肺におよぶこともあります。
風邪ウイルスは200種類以上もあるといわれ、そのすべてに免疫をもつことは不可能であるため、平均して子どもでは年に7回、大人でも4回ほどはかかります。
目次
免疫を高めるために積極的に摂りたい栄養素
ビタミンA
風邪をひいたときには、発熱などによって代謝が高まり、エネルギー消費量がふえるので、エネルギー源を補給することがポイントとなります。
とくに熱があるときは、十分な水分とビタミン、ミネラルをとりましょう。
風邪やインフルエンザの予防には、ビタミンAをしっかりとって粘膜を強化し、ウイルスの侵入を防ぐことが大切です。
ビタミンAには、動物性食品に含まれるレチノールと、植物性食品に含まれ、体内でビタミンAにかわるカロテンがあり、カロテンは免疫力を高めて病気の治癒を早める働きもあわせもっています。
レチノールは、レバー、うなぎ、卵、牛乳などに、カロテンは小松菜、にんじん、春菊、かぼちゃ、菜の花といった緑黄色野菜に多く含まれています。
◇粘膜を丈夫にしてウイルスの侵入を防ぐ食材(ビタミンA・レチノール)
・うなぎ、レバー、チーズ、牛乳、卵、鶏肉
◇細胞を活性化させる食材(ビタミンA・カロテン)
・小松菜、春菊、えんどうまめ、かぼちゃ、パセリ、モロヘイヤ、にんじん、しそ、チンゲンサイ、ニラ、ほうれん草、
ビタミンC
ビタミンCには、免疫力を強化するとともに、ウイルスを撃退して治癒を早める働きがあります。
いちご、パパイヤ、キウイ、柑橘類といった果物や、ブロッコリー、菜の花などの野菜、じゃがいも、さつまいもといったイモ類に多く含まれています。
忙しい人は、風邪の予防に果物や野菜のジュースを利用するといいでしょう。
また、ひいてしまったら、イモ類をやわらかく煮たものや、ニラがゆなど消化されやすく体をあたためる料理でビタミンを補うようにします。
◇抗ウイルス作用をもつ食材(ビタミンC)
・いちご、みかん、キウイ、ブロッコリー、じゃがいも、えんどうまめ、パセリ、柿、グレープフルーツ、レモン、さつまいも、カリフラワー、ピーマン、にがうり
レクチン
その他、アミノ酸の一種のレクチンには、細胞を活性化させ、風邪ウイルスの増殖を防ぐ働きがあります。
レクチンを多く含む食品には豆類、じゃがいもがあります。いんげんまめやじゃがいもをやわらかく煮てスープにしてとるといいでしょう。
ショウガは、漢方薬の葛根湯(かっこんとう)や桂枝湯(けいしとう)にも含まれています。すりおろして熱湯に入れ、しそを加えて飲みます。風邪の初期に有効です。
◇免疫機能を高める食材(レクチン)
・豆類、じゃがいも
風邪の時の食事で避けたほうが良いもの
風邪をひいているときに避けた方がよいのは、脂質と食物繊維のとりすぎです。
消化機能が低下しているため、脂質が胃腸に負担をかけ、食物繊維をとりすぎて消化不良を起こすことは、体力維持に必要なミネラルやビタミンまで排出してしまうからです。
夏風邪で下痢などの症状をともなうときは、スポーツドリンクなどで水分補給を心がけ、おかゆややわらかく煮込んだ野菜スープなどをとるようにしましょう。
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