春などの温かい時期になると、手のひらや足の裏がかゆくなることはありませんか?
それは汗疱(かんぽう)と呼ばれる皮膚疾患の可能性があり、手のひらや足の裏に小さな水疱を伴います。
かゆみももちろんですが、見た目から水虫に間違われることもよくあります。
ですが水虫と違うのは、菌は存在せず人に感染しないということです。
この汗疱の水ぶくれがが破れて湿疹化したものを、異汗性湿疹といいます。
異汗性湿疹は汗をかきやすいところにできやすく、かゆみが強いのでかきむしってしまい、痛みや出血してしまうことも。
この皮膚疾患は小さな子供にもよく見られるので、温かい時期になると気を付ける必要があります。
今回は汗疱の原因や、お子さんに効果的な対処法などをご紹介したいと思います。
よろしければ参考にしてしてくださいね。
目次
汗疱ができる原因と異汗性湿疹とは?
汗疱は汗との関連が考えられていますが、はっきりとした原因は実は不明なんです。
ただストレス(緊張、驚き)が原因で、手のひらや足の裏に汗をかいていることもよくあります。
体温調節の発汗だけが原因ではなく、精神的な発汗で汗腺が詰まってしまうことも考えられます。
一方、金属アレルギー、アトピー性皮膚炎、紫外線アレルギーと関係しているという説もあります。
何らかの原因でアレルギー反応が溜まってしまい、それが生じた結果湿疹が現れることも。
汗疱は自覚症状があまりないのが特徴ですが、春や夏にかけて症状が悪化する傾向があります。
しかし水ぶくれが破れて広がり、赤みを帯びた湿疹が広がってしまうと異汗性湿疹に発展してしまいます。
異汗湿疹はかゆみも強いので、掻きむしることで水ぶくれが破れます。
こういったローテーションを繰り返し、患部の水ぶくれ、かゆみや傷が重症化する可能性があります。
異汗湿疹は水虫の症状と似ていますので、必ず皮膚科で診断してもらってください。
また水ぶくれ同士がくっつき、広い範囲で皮膚がはがれてしまうこともあります。
重症化する前に、早目に診察を受けてくださいね。
汗疱の治療は?乳幼児の場合はどうすればいい?
病院に行くと、ステロイド外用薬と尿素の成分の入った保湿クリームが処方されます。
ステロイド剤は症状が重い場合に使用し、徐々に回復すれば保湿クリームで症状を抑えます。
かゆみとアレルギーが関係している場合には抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤を併用することもあります。
それでもかゆみが出てしまったときは、とにかく冷やしましょう。
暑さや汗でかゆみが増すので、冷やすことによりかゆみが落ち着いてきます。
保冷材などをタオルやガーゼに包み、患部に当てると効果的ですよ。
部屋の温度なども確認し、エアコンなどで涼しくすることもおすすめします。
赤ちゃんや小さな子どもの場合、強いかゆみが出てしまうとかかずに我慢することがとても難しいものです。
かいて傷ができたところからばい菌が入ってしまい、とびひなどの別の皮膚疾患を招くことになりかねません。
次の点に注意してあげましょう。
受診する時は、いつから、どれくらい、どのように症状が続いているか医師に正確に伝えましょう。
わからないことや不安なことは必ずその場で聞き、注意すべき症状や再受診の目安も確認しておくといいでしょう。
まとめ
今回は汗疱、異汗性湿疹についてのお話でしたが、いかがでしたか?
少しでもお役に立てたなら嬉しいです。
季節がよくなると手足がかゆみ、湿疹ができると精神的にも落ち込みますよね。
水ぶくれなど見た目も気になりますし、何とか治したいものです。
繰り返すかゆみや湿疹などの症状が出たら、市販の薬ではなく早目に皮膚科を受診して下さい。
また気持ちも切り替え、治るという前向きな姿勢でストレスを軽減することも大切です。
長期の治療になる可能性もありますが、適切な治療と地道なケアで乗り切りましょうね。
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